外国文献に関するインターネットの情報や、世界の言語に関わる話をまとめてみました。
“外国語大好き人間”ならば、きっと楽しんでいただけると思います。他にも面白いエピソードが沢山あり、いずれ公開したいと思っています。
インターネット外国語情報
A Guidance to Internet Multilingual Resources for Polyglots
本文はイカロス出版発行ムック「第2外国語にチャレンジ!!2000」に掲載したものです。無断転載禁止。著者:岡田 信弘
インターネットの世界では、英語が読めると、利用価値が十倍になります。もっといろんな言葉ができると、少なくともナビゲーション中にどこへ進めば自分の行きたいところに近づけるかがわかると、さらに十倍になります。外国語学習者にとっては、インターネットは様々な教材の宝庫です。特にマイナー言語を学びたい場合は。音声付きの入門講座もあれば、辞書あり、ニュースや文学などの読み物も沢山あります。
世界の言語
世界には数千種(たとえば SIL によれば 6500 種)の言語があるといわれ、言語の分類法には、系統的分類と類型的分類があります。ここでは世界の主な言語について系統別にお話ししますが、まず類型的分類についてみておきます。
類型論的分類では、膠着語、孤立語、屈折語、抱合語が区別されます。膠着語は、動詞の後に助動詞、名詞の後に助詞を次々に付加していくもので、日本語や朝鮮語がこれに含まれます。孤立語は、単語の機能がその位置関係によって決まるもので、古代中国語(漢文)がその代表です。屈折語は、動詞や名詞が活用によって様々な機能を表すもので、ラテン語やアラビア語がこれに属します。抱合語は、主語や目的語などを表す諸要素が動詞に付着して一語文を形成するもので、アイヌ語や多くのアメリカ・インディアン語があります。この分類法は形式的なもので系統論に比べて面白くなかったのですが、機械翻訳が現実のものになってきた現在、特に語順による分類は、実用的にも重要になってきました。